第30回 KAWASAKI しんゆり映画祭2024 上映作品ラインナップ
※ ゲストトーク/イベントは、変更または中止になる場合があります。
「第30回KAWASAKIしんゆり映画祭 2024」は終了しました。
多くのお客様とご登壇いただいたゲストの皆様、ありがとうございました!
30回記念上映 今村昌平・岡本喜八 偉大な巨匠に敬意を表して
うなぎ(R15+)
上映スケジュール
11/2[土]10:10 映像館
11/3[日]14:15 映像館
天願大介さん
ゲスト
柄本明さん
ゲスト
●1997年/日本/117分 ●監督:今村昌平
●脚本:冨川元文 天願大介 今村昌平
●原作:吉村昭 ●撮影:小松原茂
●出演:役所広司 清水美砂 柄本明
あらすじ
妻の不貞を目撃し衝動的に殺してしまった山下。8年の刑に服し仮出所した彼は、利根川沿いの小さな町で理髪店を開業した。人間不信となりトラブルを避けるため近所付き合いもせず、ペットのうなぎを話し相手に自戒の日々を送っていた。ある日、うなぎの餌を採りにいった河原で、大量の薬を飲んで倒れている女性を発見して…。
スタッフのオススメ
役所広司さん演じる異色の主人公を通して、生きることの滑稽さと愛おしさを描いた名作中の名作。今村昌平監督は『楢山節考』に続き、第50回カンヌ国際映画祭グランプリ(パルム・ドール)を受賞。2つのトロフィーは川崎市アートセンターに展示されています。当映画祭の創始者のお一人でもあります。
副音声イヤホンガイド付き上映
保育付き上映(11/2のみ)
ゲスト
天願大介さん
11/3
映画監督・日本映画大学学長。出版社に勤務中の1990年、『妹と油揚』で注目され、1991年『アジアンビート(日本編)アイ・ラブ・ニッポン』で長編監督デビュー。以後、『無敵のハンディキャップ』(1993)、『AIKI』(2002)、『暗いところで待ち合わせ』(2006)、『世界で一番美しい夜』(2008)、『デンデラ』(2011)、『魔王』(2014)を監督。最新作は『赤の女王 牛る馬猪ふ』(2014)。脚本・脚色を手掛けた作品は、『うなぎ』(1997)、『カンゾー先生』(1998)、『オーディション』(2000)など多数。『十三人の刺客』(2010)の脚本で第13回菊島隆三賞受賞、第21回、22回、34回日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞。劇作家、舞台演出家としても活躍中。
柄本明さん
11/2
1948年、東京都生まれ。76年に自身で劇団東京乾電池を旗揚げ。98年、『カンゾー先生』(今村昌平監督)で第22回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞。また10年の李相日監督作『悪人』では第34回日本アカデミー賞助演男優賞を受賞した。近年の作品に、映画『ある船頭の話』(主演)(19/オダギリジョー監督)、『鬼平犯科帳 血闘』(24/山下智彦監督)、『まる』(24/荻上直子監督)、ドラマ「半沢直樹」(20/TBS)、「海の見える理髪店」(主演)(22/NHK)、舞台『てにあまる』(20)、『本日も休診』(主演)(21)などがある。2011年紫綬褒章、2019年旭日小綬章を受勲。
大誘拐 RAINBOW KIDS
上映スケジュール
11/4[月・振休]17:45 映像館
ゲスト
春日太一さん
●1991年/日本/120分
●監督・脚本:岡本喜八
●撮影:岸本正広 ●原作:天藤真
●出演:北林谷栄 緒形拳 風間トオル 岸部一徳
あらすじ
ある夏の日、紀州一の大富豪の老女が3人の若者グループによって誘拐される。誘拐の報に、老女を生涯最大の恩人と慕う凄腕の警部が捜査に乗り出す。一方、誘拐犯が要求しようとしていた身代金が5千万と知った老女はその金額に憤慨。身代金を百億に引き上げるよう3人に指示し、さらには3人を従え、自ら身代金強奪の指揮をとり始める!
スタッフのオススメ
この作品は第1回KAWASAKIしんゆり映画祭で上映されました。さらに今年は岡本喜八監督の生誕100周年。コメディタッチの誘拐劇でありながら、岡本監督らしい国家への反骨精神も感じられます。今は亡き北林谷栄さんや緒形拳さんの名演をスクリーンで見られる30回にふさわしい上映をお見逃しなく!
協力:喜八プロダクション City Lights
副音声イヤホンガイド付き上映
映画監督・岡本喜八生誕100周年記念プロジェクト
ゲスト
春日太一(かすが・たいち)さん
1977年、東京都生まれ。時代劇・映画史研究家。日本大学大学院博士後期課程修了(芸術学博士)。
著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『時代劇は死なず!完全版 京都太秦の「職人」たち』(河出文庫)、『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』、『ヒット映画の裏に職人あり!』(小学館新書)など多数。
川崎ゆかりの映画
「実相寺昭雄」と「風の谷幼稚園」を知っていますか?
実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン
同時上映 実相寺昭雄の世界-ウルトラマン創作秘話-
上映スケジュール
10/26[土]15:25 小劇場
11/2[土]13:50 小劇場
ゲスト
高橋巖監督
内野惣次郎さん
ゲスト
桜井浩子さん(女優・コーディネーター)
樋口尚文さん(映画評論家・映画監督)
『実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン』
●1979年/日本/102分
●監督:実相寺昭雄 ●脚本:佐々木守
●撮影:福沢康道 内海正治 中堀正夫
●出演:黒部進 小林昭二 桜井浩子
『実相寺昭雄の世界-ウルトラマン創作秘話-』
●2022年/日本/
●構成・演出:高橋巖 ●ナレーション:寺田農
●製作 映像のまち・かわさき推進フォーラム
実相寺昭雄研究会
ゲストトーク
高橋巖監督/内野惣次郎さん(10/26)
桜井浩子さん/樋口尚文さん(11/2)
あらすじ
初代『ウルトラマン』の中から実相寺昭雄が監督した5つのエピソードを再編集し、さらに新作カットも挿入して劇場公開したオムニバス作品。怪獣バトルのみならず、実相寺監督ならではの人間ドラマも見どころのひとつ。
同時上映は高橋巖監督のドキュメンタリー作品『実相寺昭雄の世界-ウルトラマン創作秘話ー』。ナレーションは実相寺監督の友人であった寺田農が担当。
スタッフのオススメ
1966年のテレビ放送以来、今もなお世代を超えて愛されるヒーロー・ウルトラマン。本作の監督・実相寺昭雄氏は麻生区在住でした。その特異な演出スタイルに盟友・佐々木守氏の脚本が組み合わさることにより、シリーズ屈指のエピソードが生まれました。今見ても斬新な実相寺監督のウルトラマンをお楽しみください!
ゲスト
桜井 浩子 (さくらい・ひろこ) さん
女優・コーディネーター
樋口 尚文 (ひぐち・なおふみ) さん
映画評論家・映画監督
実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン
実相寺昭雄の世界-ウルトラマン創作秘話-
協力:「映像のまち・かわさき」推進フォーラム
高橋巖(たかはし・いわお)監督
映画監督
内野 惣次郎(うちの・そうじろう)さん
プロデューサー
1956年、講談社の少女雑誌「なかよし」の写真小説「ひとみちゃん」のヒロインに抜擢。
1961年、オール東宝ニュータレント第1期生として入社 。「青べか物語」「社長外遊記」「お姐ちゃん三代記」「江分利満氏の優雅な生活」等に出演。
1966年、「ウルトラQ」「ウルトラマン」にて初代ウルトラヒロインとなる。
1993年より円谷プロにて女優・コーディネーターとして活動。
近著に「『ウルトラQ』『ウルトラマン』全67作撮影秘話 ヒロインの記憶」がある。
『帝都物語』(実相寺昭雄監督・1988)に潜り込み、演出部見習いになる。『infinity∞波の上の甲虫』(2001)で映画監督デビュー後は、いろいろな演出をする。
2008-16年の8年間は、和光大学で映像ゼミなど受け持ち、楽しく過ごす。以降は自主的に短編などを作っている。鶴川SMCの審査員でもある。
子役として『ウルトラQ』#18「虹の卵」、『ウルトラマン』#15「恐怖の宇宙線」などに出演。2023年には『ウルトラマンブレーザー』#15「朝と夜の間に」にもカメオ出演した。
造形作家の故・寒河江弘さんの遺志を継ぎ「ご当地怪獣」プロジェクトを推進している。
映画評論家、映画監督、神保町のシェア型書店「猫の本棚」(http://https://nekohon.tokyo) のオーナー。著書に『大島渚全映画秘蔵資料集成』(キネマ旬報映画本大賞第一位)『実相寺昭雄 才気の伽藍 鬼才映画監督の生涯と作品」『秋吉久美子 調書』ほか多数。監督作に秋吉久美子・染谷将太主演『インターミッション』、前田敦子・高良健吾主演『葬式の名人』。
11/2(土)トークゲスト
10/26(日)トークゲスト
時代遅れの最先端ー風の谷幼稚園のこどもたちー
あらすじ
大都会・川崎のはずれには、緑に囲まれた幼稚園がある。最新の遊具もなければ、送迎バスもない。この時代遅れのように見える幼稚園には、目を輝かせる園児たちと、熱意に満ちた園長先生が過ごしている。彼らは手を動かし、体を動かし、好きなことを見つけていく。この作品はそんな園児たちを追ったドキュメンタリーである。
スタッフのオススメ
様々な教育法が溢れる現代において、雑木林に囲まれたジャングル道を歩き、金槌と釘で遊具を作る「風の谷幼稚園」は時代遅れなのか、それとも最先端なのか。しかし、子どもたちは間違いなく輝いています。現代の教育に一石を投じる作品であり、心温まるひとときを提供してくれます。ぜひ一度ご覧あれ。
ゲスト
天野 優子 (あまの・ゆうこ) さん
風の谷幼稚園 園長
10/27・11/4
保育付き上映(11/4のみ)
世界が認めたNIPPON! あの話題作を再びスクリーンで!
PERFECT DAYS
役所広司さん(10/26)
上映スケジュール
10/26[土]10:30 小劇場
ゲスト
役所広司さん(俳優)
11/4[月・振休]14:10 小劇場
ゲスト
高崎卓馬さん
(クリエイティブディレクター、小説家)
『PERFECT DAYS』共同脚本・プロデュース
●2023年/日本/124分
●監督:ヴィム・ヴェンダース
●脚本:ヴィム・ヴェンダース 高崎卓馬
●撮影:フランツ・ラスティグ
●出演:役所広司 柄本時生 中野有紗 田中泯
高崎卓馬さん(11/4)
あらすじ
公共トイレの清掃員として働く主人公平山。昔から聴いている音楽に耳を傾け、休日に買う古本を読むことにささやかな喜びを感じ、変化に乏しいながらも充実した日々を送っていた。小さなフィルムカメラを持ち歩き、木々の写真を撮ることが好きな彼はある日、思いがけない再会を果たし、それが彼の過去を静かに揺らし始める。
スタッフのオススメ
言葉少ない平山の淡い日常を、まるでドキュメンタリーのように演じた役所広司さん。今作で第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞されたことでも話題となりました。皆が忘れてしまっている幸せや心の豊かさとは何かを改めて考えさせてくれます。爽やかな後味が残る、何度でも観たくなる名作です。
ゲスト
役所 広司(やくしょ・こうじ) さん
10/26
97年主演の『うなぎ』(今村昌平監督)がカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞、
近年では『すばらしき世界』でシカゴ国際映画祭最優秀演技賞、
キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞を受賞。『PERFECT DAYS』では
カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞受賞、その後も多くの国際映画祭で上映。
日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、
アジアン・フィルム・アワード最優秀主演男優賞を受賞。
また今年の川喜多賞を受賞。10/25(金)からは主演最新作「八犬伝」が公開。
副音声イヤホンガイド付き上映
高崎卓馬(たかさき・たくま)さん
11/4
JR東日本「行くぜ、東北」など数々の広告キャンペーンを手がけ、2024年3度目となるJAAAクリエイター・オブ・ザイヤーを受賞。
映画PERFECTDAYSでは、ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースと共同で脚本・プロデュースを行い、カンヌ国際映画祭で役所広司が最優秀男優賞を受賞。米国アカデミー国際長編部門でノミネートを果たす。
主な著書に、80年代の青春を描いた小説「オートリバース」(中央公論新社)、
海外でも評価の高い絵本「まっくろ」(講談社)などがある。
映画PERFECTDAYSの裏側を書いた「逆光」(リトルモア)はその資料的価値も話題に。
映画とともにまちとともに まちにミニシアターのある奇跡
ディス・マジック・モーメント
保育付き上映(11/3のみ)
あらすじ
世界でも有数の“独立系ミニシアター大国”である日本。しかし一概にミニシアターといってもその成り立ちや経営は多種多様である。マレーシア出身、大阪を拠点に活動しているリム・カーワイ監督がそんな個性派揃いの22館のミニシアターを巡って館長達の思いに耳を傾けたドキュメンタリー映画。そこから見えてきたものとは。
スタッフのオススメ
全国のミニシアターを巡りながら監督とともに旅をしている気分になる90分。それぞれの映画館がもつ味わいが伝わるとともに、映画に魅せられた人達がどのような思いを持って劇場を営んでいるのかを知る旅でもあります。“映画は映画館で観る派”には必見の作品。あなたはラストシーンをどう受け止めますか。
リム・カーワイ監督
11/4
1973年マレーシア・クアラルンプール生まれ。大阪大学で電気工学を専攻、98年卒業。2004年北京電影学院で映画を学ぶ。
2010年北京で『アフター・オール・ディーズ・イヤーズ』を自主制作し長編デビュー。
主な作品に『あなたの微笑み』(2022年)、大阪を舞台にした3部作『新世界の夜明け』(2011)、『恋するミナミ』(2013)、『カム・アンド・ゴー』(2020)、
バルカン半島を舞台にした『どこでもない、ここしかない』(2018)、
『いつか、どこかで』(2021)、『すべて、至るところにある』(2024年)
ゲスト
大矢敏(おおや・さとし)さん
11/3
川崎市アートセンター・映像ディレクター
しんゆりこどもシアター 世界的ベストセラーのアニメ化作品
映画『窓ぎわのトットちゃん』
●2023年/日本/114分 ●監督:八鍬新之助
●脚本:八鍬新之助 鈴木洋介 ●撮影:峰岸健太郎
●声の出演:大野りりあな 役所広司 小栗旬 杏
あらすじ
落ち着きがないことを理由に、小学校を退学になってしまったトットちゃん。新しく通うことになったトモエ学園の校長先生は、出会ったばかりのトットちゃんに優しく語りかけた。「君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」トットちゃんの元気いっぱい、すべてが初めてだらけの日々が始まる-。
スタッフのオススメ
原作は黒柳徹子さんの自伝的小説として全世界で2500万部以上、20以上の言語で翻訳されたベストセラー。お子様はもちろん、大人も一緒にみてほしい、みた後感想を話し合ってほしい、そんな素敵な作品です。今年6月、国際的なアニメ映画祭で受賞するなど海外でも高い評価を受けています。
保育付き上映(11/4のみ)
HELLO! MOVIE®️対応作品
バリアフリー日本語字幕付き上映
みんなで楽しむリトミック体験
11/4
新百合ヶ丘にじいろリトミック
イベント
小路紘史が描くノワール
キャスティング、撮影、編集、とことんこだわり抜いたインディーズの世界へ!
ケンとカズ(PG12)
上映スケジュール
11/1[金]15:40 小劇場
11/3[日]15:15 小劇場
●2016年/日本/96分
●監督・脚本:小路紘史 ●撮影:山本周平
●出演:カトウシンスケ 毎熊克哉 飯島珠奈 藤原季節
あらすじ
悪友のケンとカズは、自動車修理工場を隠れみのにして覚醒剤の闇取引で金を稼いでいた。しかし、ケンは恋人の早紀の妊娠によりまっとうな人生を願うようになる。だがカズが認知症の母を施設に入れるのに必要な金の為、密売ルートを増やそうとしたことから元締めのヤクザに目をつけられ次第に追い詰められていく。
スタッフのオススメ
それぞれの事情を抱えながらも裏社会でしか生きられない男達の運命を描いた本作は、ストイックで強烈なだけではなく、時に切なく哀しみをともなう。制作当時、長編デビューとなる20代の監督をはじめスタッフ・キャストはなんと全員新人!第28回東京国際映画祭(日本映画スプラッシュ部門)作品賞受賞。
表現者(アーティスト)としてのプライド
ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!
ゲストトーク
上映スケジュール
10/27[日]18:00 小劇場
11/1[金]11:00 小劇場
小山久美さん
ゲスト
●2011年/アメリカ/94分
●監督:ベス・カーグマン ●撮影:ニック・ヒギンズ
●出演:アラン・ベル ミケーラ・デ・プリンス レベッカ・ハウスネット
小山久美さん(昭和音楽大学バレエ研究所所長)
(10/27)
あらすじ
未来のバレエダンサーを目指す6人の子供たちが、ニューヨークで開催される世界最大のバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」(YAGP)に挑戦する姿を追ったドキュメンタリー。異なるバックグラウンドを持つ彼らが、ひとつの夢に向かって成長する。家族の支え、友情、涙と感動の舞台がここに開かれる。
スタッフのオススメ
バレエをする姿は優雅な大人。でもシューズを脱ぐとそこにいるのは一人の子ども。
親やコーチの支えを受けて、ひとつの夢に向かって、踊る姿はなんと美しいことか。
厳しい練習の中でも見せる本当の笑顔をぜひ見てほしいです!
ゲスト
小山 久美 (おやま・くみ) さん
10/27
慶應義塾大学文学部哲学科卒業。1979年、スターダンサーズ・バレエ団入団。84年文化庁在外研修員として渡米、翌年よりタンパ・バレエ団に参加。帰国後は「ジゼル」をはじめ、数多くの作品に主演。2003年、スターダンサーズ・バレエ団総監督に就任。08年より昭和音楽大学短期大学部教授、09年より昭和音楽大学バレエ研究所所長。
音楽・映像のまち川崎
世界の祭を熱狂させる古くて新しい日本の民謡
ブリング・ミンヨー・バック!
ゲストトーク
上映スケジュール
10/27[日]14:20 小劇場
11/3[日]10:50 小劇場
森脇由二監督
ゲスト
ゲスト
民謡クルセイダーズ
●2022年/日本/90分
●監督・撮影:森脇由二
●出演:民謡クルセイダーズ Frente Cumbiero ピーター・バラカン
森脇由二監督 (10/27)
民謡クルセイダーズ(11/3)
あらすじ
日本人のくらしから生まれ歌い継がれてきた民謡。だが、生活スタイルやコミュニティの変化で今では歌う人も聴く人も少なくなった。民謡はこのまま消えていくのか…?否!東京福生を拠点に活動する民謡クルセイダーズは新たな民謡の魅力を解き放つ。彼らの活動と2019年のワールドツアーを追った、必見のドキュメンタリー。
スタッフのオススメ
まずは感じて楽しむべし!「民クル」の楽曲はソウルミュージックとしての民謡を再発見させてくれます。彼らをこよなく愛すピーター・バラカンさんをはじめとする著名人のインタビューは民謡のルーツを紐解いてくれます。音楽のまちかわさきの、あなたの身近な民謡も次世代に伝えていきたくなるヨー!
バリアフリー協力:CINEMA Chupki TABATA
ゲスト
ゲストトーク
森脇由二 (もりわき・ゆうじ) 監督 10/27
1982年生。早稲田大学卒業後、広告の撮影部からキャリアをスタートし、その後 編集プロダクションを経て2011年に独立。現在東京を拠点に、CMやMVのディレクター/エディターとして活動している。2022年に長編ドキュメンタリー映画「Bring Minyo Back!」を製作/監督した。
ゲストライブ
民謡クルセイダーズ
11/3 ライブ付き上映
バリアフリー日本語字幕付き上映
副音声イヤホンガイド付き上映
保育付き上映(11/3のみ)
かつて戦後間もない頃、偉大なる先達が大志を抱き試みた、日本民謡とラテンリズムの融合を21世紀に再生させる「民謡クルセイダーズ/MINYO CRUSADERS」。
東京西部、米軍横田基地のある街「福生」在住のギタリスト田中克海と民謡歌手フレディ塚本を中心にミュージシャンが集まった。2017年に1st Album「ECHOES OF JAPAN」を完成させP-VINEよりリリース。海外リリースも果たし、各方面で絶賛された。2019年以降は数多くの海外ツアーを行い、これまでに全世界18か国での公演を成功させている。2023年には6年ぶりとなる2nd Album「日本民謡珍道中/TOUR OF JAPAN」をUNIVERSAL MUSIC JAPANよりリリース。
※今回の映画上映後のミニライブは、民謡クルセイダーズ・メンバーによる小規模編成で行います。
発掘感のある世界の秀作
カブールのツバメ
オンライン ゲストトーク
上映スケジュール
11/2[土]10:00 小劇場
11/4[月・振休]18:15 小劇場
オンライン ゲスト
安井浩美さん
●2019年/フランス・ルクセンブルグ・スイス/82分
●監督:ザブー・ブライトマン エレア・ゴベ=メべレック
●脚本:ザブー・ブライトマン
●声の出演:ジタ・アンロ スワン・アルロー シモン・アブカリアン ヒアム・アッバス
安井浩美(やすい ひろみ)さん
あらすじ
1998年の夏、タリバンに占領されたカブールの街は廃墟と化し、厳格なイスラム法が人々を苦しめていた。モフセンとズナイラは若く、愛し合い、悲惨な現実にも希望を持って暮らしていた。アティクはムサラトの看病をしながら拘置所の看守をしている。モフセンのある行動がきっかけとなり二組の夫婦の運命が狂い出す。
スタッフのオススメ
貧困、暴力、女性蔑視など、アフガニスタンに生きることの苦悩が描かれています。現在日本での上映がまれな作品ですので、この機会に一人でも多くの方にご覧いただきたいです。原作はヤスミナ・カドラ著『カブールの燕たち』。
協力:アンスティチュ・フランセ
保育付き上映(11/2のみ)
ゲスト(オンライン登壇)
安井浩美(やすい ひろみ)さん
11/4
1963年大阪府生まれ。アパレル会社勤務を経て、シルクロードの旅へ。
1993年から内戦下のアフガニスタンを取材。2001年に移住し、共同通信社カブール通信員として働くかたわら、女性や子どもの生活支援のためのクラフト工房を立ち上げる。手工芸の販売を通じアフガン家庭の生活向上を目指す。
ワシは死にましぇん!
ムーミンの国からやってきた過激なお爺さん
SISU/シス 不死身の男(R15+)
あらすじ
愛犬とラップランドの原野を旅する老兵アアタミは、彼の発見した金塊を狙うナチスに撃たれても絞首刑に処されても、絶対に死なない。ツルハシ一本で反撃し、敵の飛行機に食らいつく。その手には亡き妻との結婚指輪が今も光る。アアタミが金を掘り続けた理由は何か?彼はたった独りでナチス兵を撃退できるのか?
おすすめコメント
SISUはフィンランド人の勇気と忍耐を表す言葉。
『マッドマックス』+『ゴールデン・カムイ』!
刮目せよ、ムーミンとサンタクロースの国から「不死身のアアタミ」ここに爆誕!
忠犬ウッコの運命やいかに!?
辰巳(R15+)
あらすじ
裏稼業で生計を立てる孤独な男・辰巳は、ある日元恋人・京子の殺害現場に遭遇し、その場にいた京子の妹・葵を連れて逃亡する。最愛の家族を奪われた葵は、姉を殺した犯人に復讐をすることを決意。犯人を追う旅に同行することになった辰巳は生意気な葵と反発しあいながらも、彼女と共に過ごすうちにある感情が芽生えてくる。
おすすめコメント
日本の裏社会を描きながらも無国籍ムードが漂うフィルム・ノワール。映画が始まると同時にその世界に釘付けとなり、圧倒的な緊迫感を保ったまま最後まで突っ走る力のある作品。すべての出演者が個性あふれる存在感を放っており、迫力ある演技と表情から目が離せない。驚愕のインディーズ映画。
ゲスト
小路 紘史(しょうじ・ひろし) 監督
11/1
1986年生まれ、広島県出身。短編映画『ケンとカズ』が、 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2011にて奨励 賞を受賞。ロ ッテルダム国際映画祭、リスボン国際インディペンデント映画祭 など4カ国で上映される。
2016年に『ケンとカズ』を長編版としてリメイク、東京国際映画 祭日本映画スプラッシ ュ部門作品賞、新藤兼人賞・日本映画監督新人賞など、数々の新人監督賞を受賞。
本作『辰巳』は、実に8年ぶりの監督作となる。
遠藤雄弥(えんどう・ゆうや)さん
11/1
1987年3⽉20⽇⽣まれ、神奈川県出⾝。2000年に映画『ジュブナイル』(⼭崎貴監督)で主⼈公の少年時代を演じ、映画デビュー。その後は多くのドラマ・映画・舞台に出演。近年の主な出演映画として
『HiGH&LOW THE MOVIE』全シリーズ(16〜17/久保茂昭監督)、『幻肢』(14/藤井道⼈監督)『泣き⾍しょったんの奇跡』(18/豊⽥利晃監督)、『それでも、僕は夢を⾒る』(18/⼭⼝健⼈監督)、『無頼』(20/井筒和幸監督)などがあり、2022年には第47回セザール賞オリジナル脚本賞を受賞した『ONODA⼀万夜を越えて』(21/アルチュール・アラリ監督)に主演。以降、『の⽅へ、流れる』(22/⽵⾺靖具監督)や『ゴジラ−1.0』(23/⼭崎貴監督)など、多彩な作品に出演。
後藤剛範(ごとう・たけのり)さん
11/1
1983年6⽉27⽇⽣まれ、東京都出⾝。劇団オーストラ・マコンドーに在籍。
2012 年に『とりはだ』(三⽊康⼀郎監督)で映画デビュー。その後、多くの映画、ドラマ、舞台に出演し、2019年と2021年にNetflixで制作・配信されたドラマ「全裸監督」シリーズ(武正晴監督)に出演。 2022 年には、『⼤事なことほど⼩声でささやく』(横尾初喜監督)で主演を務める。その他のこれまでの出演映画として『ヒメアノ〜ル』(16/吉⽥恵輔監督)、第67回ベルリン国際映画祭・フォーラム部⾨に出品された『3 つの光』(17/吉⽥光希監督)、『⽝猿』(18/吉⽥恵輔監督)、『ブルーアワーにぶっ⾶ばす』(19/箱⽥優⼦監督)、『どうしようもない僕のちっぽけな世界は、』(19/倉本朋幸監督)、『騙し絵の⽛』(21/吉⽥⼤⼋監督)など多数。公開待機作に『マッチング』(2024年2⽉/内⽥英治監督)がある。
倉本朋幸(くらもと・ともゆき)さん
11/1
1981年生まれ、高知県出身。2010年に舞台演出家デビュー、オーストラ・マコンドーを結成。2014年に劇団化。
同劇団には、本作に出演している後藤剛範の他、カトウシンスケ、清水みさと、豪起が所属。現在までに海外戯曲、日本の古典、寺山修司・小津安二郎作品のオマージュや自身のオリジナル作品を含め、様々なジャンルの舞台作品を100本以上演出している。2022年には、初の映画監督作品『どうしようもない僕のちっぽけな世界は、』が公開。本作が初めての映画出演作品となる。
心と体と(PG12)
あらすじ
ハンガリー、ブダペスト郊外の食肉処理場。品質検査官として働くマーリアは若く美しいが無表情で堅物で、他人とうまくコミュニケーションが取れない。一方財務部長のエンドレは片手が不自由でどこか孤独感ある中年男。そんな2人がなぜか同じ内容の夢を見ていたことが分かり急接近していく。ちょっと不思議なラブストーリー?
スタッフのオススメ
マーリアの言動に笑ったりハラハラしたりで目が離せません!応援目線で見ていると…おそらく監督の狙い通りロマンチック沼にハマっていくことでしょう。同じ夢を見るというSF設定に人生の哀歓をリアリティたっぷりに盛り込んでいる秀作です。カメリメージの最高賞を受賞した美しい映像をぜひ映画館で!
ゲスト
ふくだももこ監督
11/3
1991年大阪府出身。 日本映画学校卒業。
2016年『えん』ですばる文学賞を受賞し小説家デビュー。
2020年、松本穂香主演の映画『おいしい家族』を監督。
『君が世界のはじまり』『ずっと独身でいるつもり?』『炎上する君』を監督。
2024年4月TBSドラマ『9ボーダー』でメイン演出を務めた。
池田 彩乃(いけだ・あやの)さん
11/2
映画配給&宣伝プロデューサー。大学卒業後、TV局勤務を経て映画会社へ入社。東京国際映画祭や宣伝会社で経験を積み、2020年より映画レーベル・SENLIS FILMS(サンリスフィルム)にて買付・宣伝・劇場営業など配給宣伝業務全般を担当。今年8月より映画レビューサイトFilmarks(フィルマークス)の映画レーベル・SUNDAE(サンデー)に在籍。
川崎市市民ミュージアム
秘蔵ドキュメンタリー作品をご紹介
滾々として盡きず
●1957年/27分/白黒/ブルーレイ上映
●演出:永富映次郎 ●撮影:小山正厚 ●監修:川崎市水道部
●製作:毎日新聞社 七星映画社 木村プロ ●解説:高橋圭三
あらすじ
水道の水源を多摩川に求めていた川崎市は、工業都市化により増え続ける水需要に対応するため、昭和15年に相模川を水源とするための工事に着手した。川崎市上水道第四期拡張工事を記録したこの映画には、戦争による中断を経て再開した、導水トンネルと長沢浄水場の建設と開通の様子が記録されている。
スタッフのオススメ
昭和20年代のこの当時は、工事が人力によるところが大きかったことが実感できる。また作業員の多くも法被を羽織り、帽子を被るという姿であり、戦前とあまり変わっていなかったこともわかる。相模湖周辺から工事を進めていく様子が描かれており、小田急線沿線も時々映っているが、当時はまだ全くの農村風景が広がっていた。
川崎市市民ミュージアム所蔵のフィルムから、川崎市の水道事業を記録した映画を上映します。
上映後は、映画に写った川崎の風景や歴史について学芸員が解説を行います。
講師:鈴木勇一郎さん(川崎市市民ミュージアム学芸員)
10/31(木)14:15 小劇場(2本立て)入場無料
川崎の水
あらすじ
相模川流域を水道の水源として求めた川崎市だったが、その後の急激な人口増加と工業地発展によりさらなる水不足が懸念され、津久井湖からの導水事業が計画された。水源から川崎市まで長いトンネルを掘る第七期拡張工事の過程を記録したのが本作品である。『ひろしま』『警視庁物語』などを手掛けた関川秀雄が演出した。
スタッフのオススメ
『滾々として盡きず』から10年ほどしかたっていないが、工事も格段に機械化が進んだことがよくわかる。2本の映画を見比べることで10年の間の工事技術や川崎市のまちの姿の変化を実感することができる。またカラー作品となり、航空機を用いての空撮場面など、撮影技術の違いもみどころである。
●1968年/56分/カラー/ブルーレイ上映
●演出:関川秀雄 ●撮影:八柳勇三
●脚本:水野富士雄 ●制作:松崎プロダクション
●企画:川崎市水道局
つきあかり
(2023年度 卒業制作)
日本映画大学
未来へ、そして世界へはばたけ日本映画大学生
10/31(木)18:00 小劇場(3本立て)入場無料
★上映後、作品関係者によるゲストトーク
KAWASAKIしんゆり映画祭の第1回は、日本映画大学の前身である日本映画学校の企画・運営・協力のもと、開催しました。今も日本映画大学関係者の皆さま、多くの学生の皆さまのお力添えをいただいています。
映画祭30回目の節目を迎え、日本映画大学の学生が制作した3作品をお届けします。
日本映画大学の源流は1975年。横浜。
日本映画産業が低迷し、生産縮小により採用を止めていく撮影所の代わりに、映画を志す若者のための学校をつくり、未来の映画人を養成しようと、映画界の巨匠今村昌平監督が創設した横浜放送映画専門学院からはじまりました。
「人間に興味を持て」という今村監督の理念のもと、2011年4月には大学として新たなスタートを切りました。
今回上映する『つきあかり』『素足のスア』は、2023年度卒業制作作品。専門コースごとに修得した技術を用い、約1年をかけて学生主体で完成させた作品です。脚本は全学生から募集して選考し、学生による最終投票で制作が決定されました。
『Halfway Line』は、2013年にスタートした日本映画大学と韓国国立芸術綜合学校の学生が協力して共同で短編映画を制作する日韓学生合同制作プロジェクトから生まれた作品。本作は脚本と監督を日本側が担当し、韓国で撮影されました。
素足のスア
(2023年度 卒業制作)
Halfway Line
(2023年度日韓合同映画制作)
●2023年/日本・韓国/22分
監督:本多俊介
脚本:鈴木貴也
撮影:ムン・ジュノ
出演:キム・ソンヒョク 早坂柊人 チェ・ジンヒョク
ジョン・ジイン
あらすじ
韓国の大学でサッカーチームに所属しているジュンシクは、積極的なプレーができない航基に不満を持っている。航基は日本からサッカー留学に来ているが、チームに上手く馴染めない。そんなある日、航基とジュンシクは衝突してしまい・・・
2024年度 KAWASAKIしんゆり映画祭 上映作品紹介
日本にはどれくらいの数の映画祭があるかご存知ですか?現在、約150の映画祭が国内にあります。KAWASAKIしんゆり映画祭は1995年に第1回が開催されました。1995年以前から始まった映画祭は25。本映画祭は、日本の映画祭の中でも長い歴史のある映画祭のひとつと言っていいでしょう。
2020年に始まった新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの映画祭が中止、またはオンライン開催を余儀なくされました。そんな中にあってもKAWASAKIしんゆり映画祭は、リアルでの開催を続けてきました。
もちろん、リアル開催を続けることについては大いに悩み、議論しました。こんな状況の中で、映画祭を開いていいのだろうか?と。
KAWASAKIしんゆり映画祭は今年で30回目の開催を迎え、その判断は間違っていなかったと思っています。
コロナ禍を機に、映画館数の減少は拍車がかかりまLた。インターネットでも映画配信が活発に行われています。では映画館はこれから必要でなくなるのでしょうか?私はそうは思いません。
映画館の暗闇の中で見知らぬ人と同じ物語を観ることは、感情を共有する体験です。その作品をどう感じるかは人それぞれですが、映画の上映が終わり明かりがついたとき、周りの観客のざわめきから、何か共感を得たことはありませんか?私はそんな瞬間を感じたくて、日々映画館に通っています。
KAWASAKIしんゆり映画祭の特色は、作品の選考をボランティアスタッフたちが行なっていることです。自分が感動し、ぜひひとりでも多くの人に観てもらいたい!という思いを込めた作品を選び、毎年上映しています。
今年もたくさんの感情の共有が、この映画祭で生まれることを願っています。